小型水棲サラマンダー(フトイモリ属)の飼育方法
サラマンダー・イモリの入手について
飼育個体を入手するに当たって留意すること
購入先を選ぶ
飼育個体は、適切な管理がなされ、飼育等について後々までも相談にのってもらえるような、なるべく専門知識の豊富な専門店から入手すると良いでしょう。
自分の目で見て健康な個体を選ぶ
地方の方で近くに専門店が無い場合は仕方がありませんが、なるべく自分の目で見て納得のいく個体を選びましょう。 健康な個体を選ぶ要点をいくつか挙げておきます。
・なるべく大きく太った個体を選びます(痩せた個体は餌食いが悪く弱い個体が多いです)。
・足、口、尾等に欠損が無い個体を選びます。
・皮膚に腫瘍等の皮膚病が無い個体を選びます。
・餌食いの良い個体を選びます(ショップの人に餌を食べているか確認するか、実際に餌を食べさせてもらって確認して下さい)。
・同一のゲージ内に皮膚病等の病気に掛かった個体がいた場合は、そのゲージ内からの個体の購入は避けて下さい。
飼育環境について
用意するもの
ゲージ
・・・・・・・・飼育する種の大きさに応じて40cm〜60cm程度の水槽または飼育用プラケースを用意します。水槽にするかプラケースにするかは飼育者自身が観賞性や価格等で判断して決めればよいと思います。
冷却装置
・・・・・・特に必要ありませんが夏場の水温を維持するためにあると便利です。
濾過装置
・・・・・・エアレーション付きのフィルターで十分ですが、水換えや掃除を頻繁に行えるのであれば特に必要ありません。
水温計
・・・・・・・・水温管理のためにあると便利です。
シェルター
・・・・流木や石、植木鉢を割ったもので設けます。
陸場(床材)
・・水場主体の飼育環境とし、陸場は島状に設ければ良いと思います。流木や石、瓦等を組み合わせて設置してください。水中の部分に空間ができるようにするとシェルターの機能も持たせることができます。
水場(床材)
・・水深は、飼育個体の体長と同程度かそれ以下を目安にしてください。床材は特に必要ありませんが、観賞性を重視するのであれば5mm程度の粒径の砂利を一層程度敷くのであれば汚れも貯まらずに管理が楽です。
蓋
・・・・・・・・・・・・蓋付きの飼育プラケースを使用する場合は問題ありませんが、水槽で飼育する場合は必ず蓋を用意する必要があります。蓋は、ステンレスメッシュ製や穴あきのプラスティック製等で通気性の良いものを選ぶと良いでしょう。
その他
・・・・・・・・給水用具(ポリエチレン製の洗浄ビン)、ピンセット(給餌用として長手のもの)、スポイド、水換え用具、掃除道具等を必要に応じて用意して下さい。
飼育管理について
水質・水温管理
水質・水温の管理は基本的に
大型水棲有尾類
に準じて下さい。
給餌
給餌は、一週間に1回〜1.5回の割合で与えます。多く与えすぎると消化不良を起こして死亡する場合がありますし、食べ残しが水質の悪化につながります。
主な餌の種類
(餌のページを参照)
主に水中で給餌する種
・アカムシ(クリーンアカムシ、UVアカムシ、冷凍アカムシ)、
・イトメ(冷凍イトメ)
・ブラインシュリンプ、ジャイアントシュリンプ
・スジエビ
・レプトミン等
・その他(魚肉、水生昆虫類の幼虫等)
繁殖について
私は、フトイモリ属の繁殖に成功していませんが、盛んに求愛行動をとりますので、是非繁殖を狙ってみて下さい。
その他の留意事項
サラマンダーやイモリは皮膚の弱い生物なので、生体に直接さわるのはなるべく避けて下さい。また、掃除等のために生体を触った場合は必ず手を洗って下さい。
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製作:佐久間
delias@ss.iij4u.or.jp